【時間軸】その3 サイクル理論
FXの価格は、上昇と下降を繰り返しながら相場を形成しており、その周期をサイクルと呼びます。
サイクル理論では、安値から安値をひとつのサイクルとして捉えます。
相場は一定の周期で天井や底をつけるので、過去の周期からそのタイミングを計るのに有効な手法です。
種類
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基本周期
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長期サイクル
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40-100ヶ月
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中間サイクル
季節サイクル
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12-20ヶ月
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ブライマリーサイクル
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18-30週
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週足15~21本前後
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メジャーサイクル
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20-35日
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日足35~45本前後
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トレーディングサイクル
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10-18日
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日足10〜15本前後
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4H(アルファ)サイクル
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5-8日
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4時間足60~80本前後
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1dayサイクル
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1日
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上記表の中でよく使われているのが
4時間足の4Hサイクル、日足のメジャーサイクル、週足のプライマリーサイクル
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4Hサイクルが4時間足で60~80本前後
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メジャーサイクルが日足で35~45本前後
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プライマリーサイクルが週足で15~21本前後
といわれており、この範囲に収まる確率は80%といわれています。
1:プライマリーサイクルとは
プライマリーサイクルは18~30週を基本周期として形成され、2~4個のメジャーサイクルで構成されています。
また、プライマリーサイクル3~4個で中期サイクルを構成する場合が多い。
2:メジャーサイクルとは
メジャーサイクルは20~35日を基本周期として形成され、3~4個の4Hサイクルで構成されています。
日足でサイクルボトムを確認し、プライマリーサイクルと組み合わせてトレードの判断基準にする場合が多いので、一緒に覚えておいてください。
3:4Hサイクルとは
4Hサイクルは4時間足60~80本を1つの周期として形成されます。
数日~10日程度のサイクルなので、デイトレードなど4時間足を使ったトレードの分析によく使われます。
なお、4Hサイクルは、アルファサイクルと呼ばれるときもあります。
FX サイクル理論の形2つ
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ライトトランスレーション
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レフトトランスレーション
形1:ライトトランスレーション
(大きな周期の中で複数の小さな周期を形成しています)
サイクルがスタートした安値よりも高い位置で次の安値を作ることで、1つのサイクルが終了する形です。
サイクルの中で上昇期間が長く、下降期間が短いため、山が右にズレた形になります。
形2:レフトトランスレーション
サイクルがスタートした安値よりも低い位置で次の安値を作ることで、1つのサイクルが終了する形です。
サイクルの中で下降期間が長く上昇期間が短いため、山が左にズレた形になります。
あるサイクルの中に下位サイクルが1個しかないパターンはない
サイクルの調和性の原理より、1つのサイクルの中にそれより周期の短いサイクルが1個しかない
(本来時間周期の異なる2種類のサイクルが同じ周期を記録する)というパターンは存在しません。
たとえばメジャーサイクルについて考えてみます。
メジャーサイクルの中には、基本的にトレーディングサイクルが2~3個含まれています(それ以上の可能性も稀に有る)
しかし、1個しかない(1MC = 1TC)ということはあり得ないと考えていいです。
分析中に1MC = 1TC構造のような形が見えてしまったら基本的に分析が間違っていると思うのが賢明です。
サイクル理論は相場環境の認識手法であって、トレード手法ではない
サイクル理論をトレード手法として使って失敗する例
サイクル理論を知って最初に陥りやすいのが「サイクル理論をトレード手法として使うこと」です。
一定の周期で安値をつけることが分かったがゆえに、平均周期でボトムっぽい安値が記録されたら
そこから上昇するしかない という錯覚に陥ってしまい、「周期」だけを根拠に仕掛けてしまいます。
自然と勝率が低い仕掛けを行っていることになります。
トレンドは継続してるからトレンドであるため、想定していた指値まで上昇する前に高確率で下落が再開し、
損切または含み損を抱えることになります。
サイクルでボトム候補の足が確認できたと言っても、そこから自身のトレード手法に沿った展開をする事が
何より大事です。
多様性:常に一定のパターンが起こるとは限らない
サイクルの周期にはズレがあり、構造も時々によって異なります(サイクルの合成性の結果が現在の価格である為)
多様性があるとはいえ、サイクルには王道パターンが存在します。基本的にそのパターンに当てはめていけば、
8~9割の相場サイクルは即認識できると考えています。